2011年10月15日土曜日

ここからは任せてください。





1年生の女の子は授業についていくことが出来ず
支援員の先生が授業の準備から片付け、
ノートの書き取りまで、全てを手伝っていました。


この生活が半年続き、女の子の中では
授業は頑張らなくてもやってもらえるものというものとなり、
授業中支援員の人がしてくれることを待ち、
話を聞くこと、
自分で考えること、
急いでノートを書き写すこと、

担任の先生が女の子に伝えたい大切なことと
向かい合わないまま時間だけがすぎて行きました。




担任の先生は女の子に
『みんなと同じ様に頑張ること、
少し難しいことにもチャレンジすること』
1年生のうちにその気持ちを育みたいと話しました。


そして、そのためにも
授業に向き合えていないことをちゃんと注意したいんだと話しました。
女の子もクラスの他の児童もみんな一緒なんだ!
そのことを女の子に届けたいという想いを込めて…



担任の先生が、女の子に先生が期待することを届けるために
問題となることを共に考えました。
「女の子にとって、頑張って参加できる環境なのか?それがわからないこと」だと
先生は話しました。

女の子がどんなことに困りどんなことはできるのか
それを知るための評価をすることを先生と約束しました。


女の子が授業に参加する時、
姿勢が保てず、安定して黒板を見れないこと。
姿勢が不安定なため、授業中2回以上椅子から落ちること。
斜視があるため字を横に追って見ていく際に違う段を見てしまうことがあること。
2語以上の単語を覚えられず、1つの文章を書き写すのに、何度も見て書き写すため、時間がかかること。
姿勢の安定も関係し、鉛筆を持つ手、紙を押える手に力が入るため、スムーズに動かず、書くことに時間がかかること。

といった壁を乗り越えていることがわかりました。

先生はそのことを知り、
姿勢を安定させることを取り組みたいとしまいた。


手帳を使ってクッションを作ることを試みましたが、
病院側の協力は得られず、
自作で頑張ることになりました。

クッションを作ろうと決めた日、
集まったチームの人たちの手には
沢山の材料が握られていました。

みんなそれぞれ考えて持ってきたんだと話しました。
それを使い学校の小さな学習椅子で女の子が
姿勢を保てる工夫を伝えました。



1週間後

昨日、先生が見てほしいと嬉しそうにいい
指差す方には綺麗に縫われたクッションがありました。
先生は100均とホームセンターを回って材料を集め作ったんだと話してくれました。


女の子は授業中ずり落ちることなく、
参加することができる様になりました。

先生は沢山の量を書き写すことで
女の子が授業に参加出来ないことをなくすために、
大まかな内容を書いたプリントを事前に渡し、
授業で黒板から書き写す内容を、穴埋めしていくようにすると提案しました。
これは、斜視によってずれて読み取ることの助けにもなると先生と話しました。



話し合いが終わり、最後に先生が一言
「これで準備万端。もう授業に参加出来ない理由はないはね☆
後は頑張ることと向き合える教育ね。
OTさん、後は任せて!」




 
任せましたよ。先生。

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